当院ではナローバンドUVBとUVAという光線を用いて、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、白斑症、掌跡膿胞症などの治りにくい皮膚病の治療をおこなっております。ステロイドのような副作用もなく、健康保険の適用にもなっておりますので、安全でご負担金も少なくて治療を受けていただくことができます。
1週間に1~2回2~3分程度の照射が最も効果的ですが、2週間に1回の照射でも効果は実証されています。
説明などご希望の方は、受付などへお問い合わせください。
太陽から地上に届いている光は、赤外線・可視光線・紫外線があります。紫外線(Ultravioret=UV)を浴びると、日焼けやシミ・シワと作ったり、DNAを損傷させ皮膚癌を引き起こすなど、マイナスな点が注目されています。しかし、波長を限定して、うまく利用すれば私たちの病気を治してくれることもあるのです。紫外線治療とは、紫外線の中でも、特定の皮膚病に効果を上げる波長を出す医療用紫外線照射装置を使って、治療することです。主に、乾癬、白斑、掌跡膿疱症、アトピー性皮膚炎などに効果があります。
現在、紫外線療法は波長によってUVA、UVB、ナローバンドUVB療法と主に3つの種類に分類することができます。
ソラレン(Psoralen)という感光物質を塗る、飲む、または湯に溶かして入浴した後、長波長紫外線(UVA)を照射します。
治療を受けた日は、ソラレンによって皮膚が紫外線に敏感になっていますので、紫外線を避ける必要があります。
ソラレンなどの薬は使わず、中波長紫外線(UVB)を照射します。
UVB波長の中でも、特に狭い範囲に限定した波長をつかった療法で、薬が必要なく、しかも効果はPUVAとほぼ同じと考えられ、注目が高まっています。
エキシマ紫外線療法
ExSys(エクシス)308
以下、治療でエキシマライトを使用する可能性がある病気についてご紹介いたします。
※患者さんの症状や状況に応じて治療法を決定します。(内服薬・外用薬・紫外線治療/光線治療)
コインのような丸い形で脱毛する単発型が基本ですが、1か所とは限りません。複数発生する場合や頭全体・全身の毛が抜けることもあります。
毛の生え変わりのサイクルを「毛周期」と言います。1日におおよそ100本が抜ける一方で、約100本が再生して、ほぼ一定の毛の数が保たれています。また、頭の毛の割合では、約85~90%が成長期の毛で、10%弱が休止期の毛です。
「成長期初期」→「成長期」→「退行期」→「休止期(毛包が縮んで毛が抜けやすい)」→「成長期初期(新しい毛に生え変わる)」
1個1個の毛包がこの「毛周期」を繰り返しますが、円形脱毛症では、この中の「休止期」のようになってしまう状態です。
円形脱毛症は、成長期の毛包がリンパ球の攻撃を受けて壊される自己免疫病だと考えられ、リンパ球の攻撃が抑えられれば毛周期が再開することになります。
参考:日本皮膚科学会
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa11/
主な症状として、銀白色の鱗屑(皮膚の粉)をともない境界明瞭な盛り上がった紅斑が全身に出ます。尋常性乾癬と呼ばれ、大きさ、数、形は様々で、発疹が癒合して大きな病変を作ることもあります。尋常性乾癬ができやすい部位は、慢性的に刺激を受けやすい頭部、肘・膝、臀部、下腿伸側などです。
治療は外用薬(ステロイド、ビタミン)・内服薬(飲み薬)・紫外線療法(光線療法)の3つが主な治療方法になります。
かゆみや炎症など、患者さんの病気の程度、おかれた状況に応じた治療法を選択します。
参考:日本皮膚科学会
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa14/
主な症状として、掌蹠膿疱症は膿疱と呼ばれる皮疹が手のひら(手掌)や足の裏(足蹠)に数多くみられます。皮疹は小さな水ぶくれ(水疱)が生じ、次第に膿疱に変化します。周期的に良くなったり、悪くなったりを繰り返します。
足の皮疹は水虫によく似ています。きちんと診断するため、皮膚の一部を顕微鏡で調べて、水虫を起こすカビ(白癬菌)がいるかどうか調べる必要があります。
病気の原因は2~3割が病巣乾癬や金属アレルギーが関与しており、治療を行うことで治癒が期待できます。残念ながら残りの7~8割の患者さんは原因を突き止めることができませんが、対症療法を受けながら症状を抑えていくうちに、平均で3年から7年で治癒する傾向があります。
参考:日本皮膚科学会
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa27/
尋常性白斑とは、皮膚の色素細胞(メラノサイト)が何らかの原因で減少・消失する後天性の病気です。
色素細胞は紫外線から皮膚を守るためにメラニン色素をつくりますが、これが減少・消失すると、皮膚の色が白く抜けていきます。皮膚の色素細胞(メラノサイト)は、皮膚の基底層に分布します。
メラニン顆粒を表皮細胞に支給することで、紫外線による皮膚の障害や発がん、老化を防御しています。メラニンが生成されなければ皮膚の疾病リスクが高まりますので、治療を進めなければなりません。
内服・外用・紫外線照射から、植皮・外科手術、カモフラージュメイク療法など、症状や状況に応じて幅広い治療法から選択して治療を行います。
参考:日本皮膚科学会
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa20/